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基礎知識

【スイッチの基礎】シートキーボードスイッチとは?~印刷接点タイプ~

2023年8月28日

シートキーボードスイッチとは

シートキーボードスイッチとは薄いシート状のスイッチの総称のことを指します。
シートキーボードスイッチの中には「印刷接点タイプ」「メカキータイプ」があります。
機器本体と操作部のデザイン的一体感を得られます。
それぞれを詳しく説明していきます。

印刷接点タイプとは

印刷接点タイプはメンブレンスイッチと呼ばれることがあります。
「メンブレン」とは、「膜」という意味です。

メンブレンスイッチは、薄いシート状のスイッチでフィルムに回路と接点を印刷して貼り重ねたものをいいます。

身近で使われている印刷接点タイプの例
– 電子レンジの操作部
– 電気ポットの操作部
– 洗濯機の操作部

印刷接点タイプの構造[FMシリーズ]

印刷接点タイプは、「表面シート」「スペーサー」「接点シート」の構造になっています。
上部・下部接点シートにそれぞれ導電性インクのペーストをスクリーン印刷してスペーサをはさんで貼合せます。

印刷接点タイプの動作原理

メンブレンスイッチは、上部接点シートが押されて、スペーサーの穴の部分を通って下部接点シートと接触することで導通しスイッチがONになります。

印刷接点タイプの材料

使用しているフィルムの材質
主にPET(ポリエチレン・テレフタレート)
(PETボトルに使われている樹脂と同じもの)
印刷接点
– 導電性のインクペースト(カーボン、銀など)を使用

クリック感ありタイプの構造

クリック感ありタイプは、クリック感を出すために「金属ディスク」を使用しています。
金属ディスクのほかにエンボスでクリック感を出すことも可能です。金属ディスクを使用せず、表面シートの特殊な加工(熱を加えながら、表面シート操作部の形状を形成する)にてクリック感を得ることができます。

カード挿入式タイプ[FM]

カード挿入式タイプです。付属のカードに文字や数字を印刷して、その後本体と保護フィルムの間に挿入し、 接着します。試作評価時などの確認用として有効です。

NKKスイッチズの印刷接点タイプ「FMシリーズ」の特長

NKKスイッチズの印刷接点タイプ「FMシリーズ」の特長は、以下の通りです。

  • 厚みが薄い(約1mm程度)
  • デザインの自由度が高い(カスタム品として対応可能)
  • キーの配置が自由自在(カスタム品として対応可能)
  • カード挿入式タイプは、お客様の方で表面シートのデザインが可能
  • 簡易的な防滴性がある
  • クリック感の有無を選択可能
  • 筐体への取り付けは裏面の粘着剤で貼り付けるだけ
  • 点照光タイプが選択可能
  • 表面の清掃性に優れる

「FMシリーズ」カスタム品ご発注の際のポイント

(1)デザイン

  • 表面シートの色数
  • 大きさ、キーピッチ
  • テール(スイッチからの配線の引き出し部)の位置と長さ
  • 回路とピンアサイン

(2)スイッチのタイプ(クリック)

  • クリック無し(エンボスの有無)
  • ディスククリック(エンボスの有無)
  • エンボスクリック(ディスク無しでシートの加工でクリック感を持たせたもの)

(3)その他

  • LEDまたは、その他の部品の面実装
  • 耐久回数や防水性、使用温度範囲などの特別な要望

サポート

スイッチに関するご相談・お問合せは、NKKスイッチズへ

NKKスイッチズは、産業用機器におけるスイッチ及びその周辺機器の製造及び販売を目的とするスイッチの専門企業です。
日本開閉器工業株式会社として発足し、創業60周年にあたる2014年に「NKKスイッチズ」と社名を変更いたしました。

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