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基礎知識

【スイッチの基礎知識】「極」と「投」

2021年10月29日

極(Pole)とは

「極(Pole)」とは、一つのスイッチが「同時に」制御できる回路の数をいいます。
たとえば、音楽プレーヤーでステレオの右信号と左信号を同時にON~OFFしたい時は「2極」のスイッチを使います。
特に電源用スイッチでは、2極のスイッチのことを「両切り」と呼んだりします。
3回路や4回路同時に制御できるスイッチがあり、それぞれ3極、4極のスイッチとなります。

投(Throw)とは

スイッチを「入れる」操作を、英語ではthrowという動詞で表現します。
このthrowを直訳して「投」というスイッチ専門用語があります。
単投式、双投式、三投式などと使います。

この場合、「投」はそのスイッチが制御している回路の数をいいます。
「投」とはすなわち、スイッチを「入れる」回路が何個あるか、ということです。

1回路だけ入り切りできるものが単投式、2回路をそれぞれ入り切りできるものは双投式です。
ON-OFFのスイッチは単投式です。
ON-ONというスイッチは双投式です。
ON-ONというとOFFが無いように思われますが、ON-OFFが2つ逆向きに組み合わさったと考えてください。
実際に双投式のスイッチは、単投式スイッチとしても使うことができます。

三投式はON-ON-ONという三回路を制御できるちょっと珍しいスイッチです。
トグルスイッチとスライドスイッチに品揃えがあります。
赤青黄色の信号機の切り換えをイメージしてください。

極と投の組み合わせ

「投」と「極」を組み合わせて使うことで、スイッチを指定することができます。

一番単純なON-OFFのスイッチは、スイッチが制御している回路(投)は1回路、同時に制御している回路(極)も1回路です。
このタイプのスイッチを、「単極単投式」のスイッチといいます。
英語では、単極単投は「Single Pole Single Throw」、省略して「SPST」と呼びます。

投と極がそれぞれ2つある場合は、2極2投となりますが、「2極双投式」と呼びます。
英語では「Double Poles Double Throws」、省略して「DPDT」と呼びます。
他に単極双投、3極双投など色々な組み合わせがあります。

極・投と端子の数

単極のスイッチで、単投式は足=端子の数が2本です。
双投式(ON-ON)は足の数が3本です。
2極双投だと、3X2で6本足になります。
なお、スイッチの中で、端子の数がもっとも多いのはロータリスイッチです。
ただし、ロータリスイッチの場合のみ、「極」と「投」を使わないで、「回路」と「接点」という表現を用います。
例えば、3極3投式のスイッチはロータリスイッチでは3回路3接点のスイッチ、ということになります。

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